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日本看護系大学協議会(JANPU)ナースプラクティショナー誕生の経緯とNP協議会との対立

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2つある日本のNP教育

実は日本NP教育大学院協議会(NP協議会)は診療看護師≒ナースプラクティショナー(NP)の養成を行っているが【日本NP教育協議会とは?】、この組織とは別にNPの教育を行っている組織が存在する。それが日本看護系大学協議会(通称:JANPU)である
高度実践看護師 CNS・NPコース|日本看護系大学協議会 看護職の方、または看護職を目指す方へ

日本看護系大学協議会は、1975年に発足。主に看護系大学が会員となり、2018年度には会員校が277校の看も護大学の団体である。会員校は国公立、私立大学など多くの看護系大学が所属している。
JANPUとは | 組織の概要 | 一般社団法人 日本看護系大学協議会 JANPU


この団体は高度実践看護師育成のための大学院教育課程を行っている。専門看護師(CNS)の育成はこの団体が主でおこなっており、CNSの認定は看護協会である。

この団体より2015年(平成26年)にNP養成課程が新設されたのである。

NP協議会より遅いNP教育開始と言える。資料1資料2資料3

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JANPUのNP創設の経緯

既にNP教育が開始されているにもかかわらず、JANPUが新たにNP教育を始めた経緯について分かる範囲で経緯を述べていこうと思う。

まず、資料4の中でJANPUの第4期高度実践看護制度推進委員会委員長の特集から
また参考資料としてこちらも提示する:資料5

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これらの資料からはNP教育を始めたのは諸外国も意識しグローバルスタンダードを目指す事や国(主に厚生労働省)のニーズに合わせたという所だと考えられる。

また、既にNP教育を始めているNP協議会やその診療看護師達についての記載は全く無い事も注目すべき点であろう。まさに日本ではJANPUのみがNP教育を開始させようとしているようにも見える。

恐らくNP協議会の事は無視しているのだろう。ちなみにNP協議会の教育の歴史は以下である。引用 日本におけるNPを巡る10年


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以上の点より、2012年頃からJANPUもNPの必要性を認識した。これは間違いない事実であろう。

また、実際にNPの教育課程は山形大学高度実践看護師教育について|山形大学大学院医学系研究科 看護学専攻沖縄県立看護大学 資料6で行われている。

諸外国のNPをモデルとしながらNP協議会と別のNP教育を始めたのにはどの様な理由や経緯があるのだろうか。
今回、少しだけ経緯が分かる資料があったので見ていくことにする。

主にJANPUサイトからの引用である。
総会 | 看護系大学の情報は日本看護系大学協議会 -JANPU-

平成22年12月1日の特定看護師(仮称)の教育に対する意見書 資料7
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この頃はチーム医療推進会議で看護師の業務拡大について議論されていた時期であり、特定看護師やNPについても議論されていた。

JANPUは特定看護師には明らかに反対であった。しかしこの頃からJANPUも特定行為が出来る看護師の養成を検討し始めたようである。

次に2年後の平成24年度定時社員総会議事録を見ていこう。

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憶測ではあるが、この意見者はNP協議会の関係者だと思われる。
当時のJANPUの理事もNPには反対では無く特定行為に反対している様子がうかがえる。

また、意見者は看護師の裁量拡大の為に医師会の強い反対もあり一応の決着として特定行為研修という形で落ち着いた。そして看護側として合意したため、肯定的な意見を大きな看護系組織でもあるJANPUに取り入れてほしかった様に見える。

次年度の平成25年度定時社員総会議事録では前回の話し合いを踏まえNP教育課程が議論された。

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この時点でNP協議会は既にNP教育を開始しており、NP協議会との話し合いも行われていたはずである。

NP協議会との決別

次年度の平成26年度定時社員総会議事録の資料では完全にJANPU独自のNP養成コースとしてスタートする事になっている。
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この話合いでJANPUのNP養成課程は可決されて、今後NP養成が始まり認定は看護協会に依頼予定という事が決まった。

この話合いまでにNP協議会と決別するような何かがあったのだろう。
ここはもうちょっとお互い話し合っても良かったのではないかと思う。

JANPUのNP養成の迷走

そしてJANPUのNP養成の迷走が、、、

次年度の平成28年度定時社員総会議事録では日本看護協会とNP教育の件で難航している様子が見られる。

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また、NP協議会との話し合いも同時に行う意思もあるようだ。
さらに次年度の平成29年度定時社員総会議事録ではまだNP認定の件で看護協会と合意が得られておらず、自分たちで緊急的にNPを認定する方向性になった。

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平成30年度定時社員総会議事録でも日本看護協会との話し合いに難航しどうにもならない状態である事が分る。

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既にNP教育課程を卒業した者がいる状態であり、そのNP養成校は焦るだろう、、、。日本NP協議会会長も発言しているが慎重な話合いは必要だろう。

しかし、JANPUも見切り発車でNPを養成し既に卒業生が出てしまったため、とりあえずNP認定をしなければという段階である。しかし認定して欲しい看護協会とは話合いが3年間かけても難航している。

JANPUナースプラクティショナーの認定は賛成140票、反対130票のかなり接戦で可決された。
この反対票の多さはこの認定制度の不安によるもの等が考えられる。

ちなみに今の山形大学院卒業のNPは特定看護師として活動する様である。
医師不在でも…特定看護師に期待 山形大大学院で2人研修、認定へ意欲|山形新聞

以前は特定行為に反対してきたJANPUだがこの大学院では特定行為の16区分29行為を修了している点も注目すべきであろう。沖縄県立看護大学は特定行為を修了してなさそうであるが、、、。(未確認)

そして国立病院機構系や診療看護師を雇用している所の多くはNP協議会の認定を受けたNPを雇用条件としている所がある。
JANPUのNPは就職の問題が出てくるかもしれない。プライマリであれば在宅等を就職先に選べば問題ないかもしれないが、、、、。

また、JANPUはこのような状態のためNP教育を取りやめたり躊躇する大学院が出て来ている事は、日本のNP発展の妨げとなっており憂慮すべき事態である。

看護界のトップは一体何をしているんだ?
お互い歩みよれば解決できるだろうに、、、教育方針の違い等と言い訳を並べてはいるが、恐らく両者の利権や主導権争いが絡んでいるのだろう。

ちなみに、こちらがJANPUナースプラクティショナー資格認定の実施についての資料である

JANPU-NP認定実施の提案(最終版)

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以上である。

結語

今後、JANPUにより認定されたナースプラクティショナーが生まれるだろう。
JANPUの混乱は特定行為研修を巡っての話し合いの段階からのような気がする。またこのような流れの中でJANPU系列のNP養成校が増える事は難しいと思う。
 
 現在看護協会でJANPU、NP協議会を含めたナースプラクティショナー制度について話し合いの最中である。
ナース・プラクティショナー(仮称)制度の構築 | 日本看護協会

これまでの経緯を踏まえると対立する部分もあるかもしれないが、お互い受容しつつ歩み寄り、同一の認定試験、資格を統一して欲しいと思う。
看護は多様性が大事であり、お互い認めあう事が必要だと思う。

まだ希望がある所は、お互いナースプラクティショナーの存在は必要だと認識しており、話し合う意思がある事である。
早急な解決を望む。

※管理人の主観が多分に入っているため誤っている箇所もあります。 一切の責任は負えませんので、信用できるソースで確認お願いします。